| 背景の上に書く短歌を作りたくて出し た歌集です。 絵本のように見て読んでくだされば嬉しいです。 帯文に書かれている言葉は 「身体ゆるまる こころゆるまる」
レストランの窓際で、揚げたて
の豚カツにナイフを入れる・・・・
取って置きの場所が、味があなたにもありますか? |
|
ページを開けると・・・・ 絵がとても楽しくて、 謎解きのように面白くてつい見入ってしまいます。 道案内をするかのようにときどき可愛いライオンがあらわれます。 絵の右の文字はは英訳です。 |
| 二〇〇四年七月十八日(日曜日)朝。起きるには幾分早いひ
とときの程良いまどろみの中で、 この『王様になる』の「あとがき」の文章をあれこれ思っていた。 以前から挑戦してみたかった短歌表現の一つの形。それは白い紙の上に書く短歌ではなく、色彩を持つ背景の上に書く短歌。 短歌は五句三十一文字からなる小さな詩。表現者が選び抜いた五つの言葉が短歌という小さな詩を形作り、濃く淡く命の吐息を語り始める。小さいけれど伝統 を踏まえた不思議な力を抱く詩だ。 とは言え、命の吐息は、色のある現実の中に生まれるもの。ならば短歌も色のある背景の上の置いてみたい。長く抱いている私の思いである。そんな思いの一 端を「あとがき」に書いてみよう!等々と半ばまどろんでいる明け方の思考は行きつ戻りつ・・・ そうそう今朝は父のお粥を炊かなくってもよかったんだ!身体にのんびり感が広がる。一緒に暮らしている父は九十一歳、随分体力が衰えたとは言え、全くの 寝たきりの人ではない。 昨夜は孫(私の息子)と約束をしていた。「明日の朝は一緒に喫茶店のモーニングセットを食べに行こう」と。 そんな朝だから私の思考はゆったりのんびり行ったり来たり・・。 そのような私の元へ、ただならぬ気配でどどどっ〜と息子が駆けてきた。「お爺ちゃんが〜・・・」一瞬に私は現実を悟った。父はいつもの寝姿で穏やかな表 情で眠っていた。でも、もう起きてはくれなかった。 あれから一ヶ月がたつ。朝昼夜朝昼夜と、父が居ても居なくても時間が過ぎて、相変わらず私は家族や季節や雑多な風景の中で、声を出し文字を書き・・暮ら している。でもあのとき以来、私に見える風景はほんの少しだけど何処かが変わった。そして、今「背景の上に書く短歌」に新しい一つの課題を感じている。課 題を与えてくれたのは紛れもなく「父」である。 |